■天然繊維へのこだわり


■天然繊維の確認

~素材の天然度合いやトレーサビリティを追求~

我々のこれまでの経験では、カンボジア含め、東南アジアの市場で売られている布製品は、いろんな国から流れて辿り着いているケースが非常に多いと認識しています。そのため、各地の市場の商人は、その先にいる供給元からの情報を元に素材の表記を行っているため、その素材の組成が正しいのかどうか、私たちにとって判断することが非常に困難でした。例えば、Silk100%の表⽰や、Cotton100%の表示でさえも、化学繊維や合成繊維が混ざっていることや、表示自体が違っていたり、ということが少なくありませんでした。

 

そのため、ブランドとして取り扱う天然繊維は、供給元まで出向いて素材を厳選することを、当初から⼤切にしています。素材を仕入れる際は、その手触りや、燃焼テスト等を入念に行います。燃焼テストとは、繊維を燃やすと、その燃え方、スピード、匂い、燃えかすの色、灰になるかどうか等、日々研究することで、それが本物かどうかの統計を取ることも行ってきました。我々のデータを元にし、最終的に、第三者検査機関にて繊維の組成テスト等を行い、100%天然素材であることの最終確認を行うようにしています。

 

素材の起源や生産方法、組成の証明はミルの情報とSGSなどの第三者検査機関にてできる限り取得するようにしています。まず糸の情報や生産方法、混率などは、ミルと確認。次にその証明として上記第三者検査機関を使います。

 


■取り扱い天然繊維の特徴 (一部)

~身につける物がどこで、どんな想いで作られているのか~

インドは、オーガニックコットンやオーガニックテキスタイル製品において、世界でトップクラスの生産、輸出国です。

我々は、製品に使用する糸や生地のほとんどを、インドの供給源から仕入れています。

 

【シルク】

 

マルベリーシルク (桑絹)

主な原産地:

インド - マハラシュトラ州 (Maharashtra state in India)

インド - グジャラート州 (Gujarat state in India) 

インド - マディヤ・プラデーシュ州 (Madhya Pradesh state in India)

カンボジア - タケオ州 (Takeo province in Cambodia)

 

マルベリーシルクは、桑の葉を食べる蚕から取れる糸に由来します。生産量は他繊維と比較しても少なく、天然繊維の中では最も高価な素材です。

 

地元の農家は桑の木を栽培し、蚕が食べる為の桑の葉を収穫します。その後、桑の葉で成長した蚕が吐く糸で繭を作っていきます。その吐く糸の繊維の断面は、2本のフィブロイン (生糸) と、それを囲むセリシン、2種の動物性タンパク質によって構成されています。繭は蚕を外敵や自然から守る殻の存在で、繭 (吐く糸の膜) の中はその繊維の性質から多湿にならずに乾燥を防ぎ、適温を保ち、太陽の紫外線からも守ります。

 

その後、繭を煮沸しながら、糸を丁寧に引いて巻き取っていきます。このとき、セシリンが表面に付着している状態では、光の反射が妨げられてしまうので、通常はセシリンをこの煮沸の際に落としていきます (精錬作業と言います) 。その後、美しくしなやかで独特な気品を持つ、滑らかな生糸が取れます。これはお肌の成分に非常に近い、約20種のアミノ酸が数百~数千結合した、純粋なタンパク質繊維で、アレルギー軽減効果もあり、皮膚の弱い方やアレルギー体質の方にとっても、最適な繊維です。フィブロイン繊維の断面は、光を7色に分解するプリズム状(三角形に近い形状)になっており、光を反射・屈折・分散・吸収する性質がある為、光が乱反射して真珠のような光沢やツヤが生み出され、綺麗な色に染め上げることができます。天然繊維の中では最も細い (人間の髪の毛の約30分の1) 長繊維です。

 

シルクの分子は水と結合しやすい原子が多く、繊維中の空気層に水分を貯めることが可能で、余分な水分を空気層で吸収する一方、乾燥すると適度な水分を放出するため、蒸れずにさわやかな心地良さが続きます。熱伝導率が低いため、春夏は外気の暑さを伝えにくく涼しく感じる一方、秋冬は寒さが伝わりにくいので温かく感じ、通年で使用できる万能繊維です。また吸水速乾性に依り、蒸れにくいので、汗に依る嫌な臭いや雑菌の繁殖も抑えやすいです。静電気も発生しにくい為、埃が付着せず、雑菌を寄せ付けないので衛生的です。有害な紫外線を吸収してくれる効果もあり、強い日差しからお肌を守ってくれます。優れた耐熱性で、殆どの化学繊維は200度前後で燃え、有毒ガスを発生しますが、シルクは300度以上にならないと燃えず、有毒ガスを発生することもありません。また、化学繊維のように溶けることもないので、溶解物が身体に付着して火傷する心配もありません。

【コットン】

 

コットン オーガニックコットン

主な原産地:インド - タミル・ナードゥ州 (Tamil Nadu state in India)

 

コットンは木綿植物の種子に付く綿毛繊維です。その中で、オーガニックコットンは合成農薬を一切使用せずに、有機的に栽培された綿です。そのため、土壌・空気・水に害を与える汚染物質が含まれないように配慮し、害虫や病気を防ぐために、有機承認された肥料、除草剤、農薬を使用しています。これは、農薬による健康リスクを削減すると同時に、環境汚染を削減します。

 

オーガニックコットンを使用する理由は、栽培量が増加し、オーガニック農地が拡大すると、水質が維持され、土壌が活性化される為です。オーガニックコットン栽培者は通常、灌漑よりもはるかに多くの雨を利用するため、栽培に使用する水ははるかに少なくなります。また、光合成を繰り返すことで二酸化炭素(CO2)を吸収し、酸素を出して大気を綺麗にします。石油を原料とする合成繊維に比べ、生産に要するエネルギーも少ないです。綿花の栽培中は、水と太陽と大地があれば、安定した量の綿花を収穫することが可能です。最後に捨てられるときも、土の中に埋めると綿は微生物によって分解され、土に還ります。

 

コットンの繊維組織は中空構造を持つため、これが優れた吸水吸湿性・通気性をもたらします。綿の内側と外側で温度の差ができると、内側の水分や湿気を吸って外側へ発散(気化熱を奪う)するため、通気性も良く、蒸れにくく、汗に依る嫌な臭いや雑菌の繁殖も抑えやすいです。繊維の適度な弾力性で肌を刺激せず、赤ちゃんやアレルギー体質の肌に適しています。水、アルカリに強く、水に濡れると繊維の強度が増すので、洗濯を繰り返しても素材が痛みにくいです。電気抵抗も低く、水分の吸収力にも優れていることから、静電気を防止することもできます。

 

タミル・ナードゥ州の綿花から紡がれた綿 (わた) は、その後紡績作業を経て綿糸となります。

糸の紡績 (スピニング) は、主にタミル・ナードゥ州のコインバトール(Coimbatore)、カルナータカ州 (Karnataka state) のバンガロール (Bangalore) の紡績ミル (Mill) にて行い、そこで紡績された綿糸を手配しています。私たちは、ミルから綿糸の加工技術や現場の実作業などを勉強させていただいております。

【リネン】

 

フラックスリネン (亜麻)

主な原産地:ベルギー

 

リネンは、通常、植物体からスライバー(繊維を引き伸ばして棒状にする)になるまでをフラックスと呼び、糸及び製品はリネンと呼ばれます。フラックスリネンは亜麻植物の茎に由来するセルロース繊維です。50cm〜100cm程の長い繊維を紡いで織っていきます。亜麻植物は、高さ90cm~120cm程に成長し、光沢のある青緑色の葉と淡青色の花が咲き、まれに赤い花も咲きます。種蒔きから約100日で収穫する準備ができます。

 

気候が特に暖かく乾燥している場合を除き、亜麻はほとんど水やりや注意を必要としません。西ヨーロッパの気候(ベルギー・フランス・オランダ)は、亜麻の栽培に最適です。ベルギー、特に最西端にあるフランダース地方はリネンの生産で長い間知られています。

 

リネンの繊維組織は中空構造を持つため、含まれる空気が多く、吸水性が高いです。含んだ水分は素早く乾かすことができ、蒸れにくく、汗に依る嫌な臭いや雑菌の繁殖も抑えやすいです。静電気も発生しにくいため、埃が付着せず衛生的です。他繊維と比べ、体感温度が低く感じられ、汗を掻きにくいです。暑い夏は湿気を吸収すると共に、こもった熱を逃がし、涼しくしてくれます。又、繊維の中に汚れが入り込みにくい構造(ペクチン成分による繊維のコーティングによる)になっているため、汚れを吸収しても、日々のお洗濯で簡単に汚れが落ちやすい繊維です。水に濡れると強度を増す耐久性があり、繰り返しの洗濯に強いです。

 

LinenはFlaxがBetterで、Hempは硬すぎるのであまりインナー製品には向きません。